2016.05.02調査研究

浮遊粉じん量の測定方法等に関する研究

主任研究者:西村直也(芝浦工業大学建築学部 教授)

Sinclair-La Mer式蒸気凝縮法を用いた凝縮型粒子発生器(TSICondensation Monodisperse Aerosol Generator 3475)による、0.3mmおよび1.0mmの粒径の試験用粒子の作成を行った。ここで得られた解はあくまでこの発生器にしか適用出来ないものであろうが、少なくとも次に繋がる結果を得られたとする。今後の課題を以下に示す。

<ステアリン酸粒子の濃度に関する検証>

本報告においては、良好な形状のステアリン酸粒子の発生条件についておおむね把握することができたが、粒子の濃度に関しては同じ設定・条件下で作成を行った場合でも異なる濃度を示すことがあった。また、特に1.0μmの粒子作成において、発生させた粒子の濃度が高すぎたため、その調整に関して検討する必要がある。

<ステアリン酸粒子以外の粒子による較正の検討>

ステアリン酸粒子は単分散であることが利点のひとつとされているが、DDCには粒径依存性があると考えられるため、粒径によって得られる測定値が変わる可能性がある。そこで、一部粉じん計の較正に使われているアリゾナダストなど自然塵に近い粒子を使って較正することを検討したい。

<較正体系の提案>

最終的に、これらの検証をもとにロバスト性を持った較正体系を提案することが必要である。

一覧へ戻る