2016.05.02調査研究
ATPふき取り検査による清掃用具管理と測定方法の調査
主任研究者:垣鍔直(名城大学理工学部環境創造学科 教授)
清掃用具が汚れている場合は、清掃面を汚染させる恐れがあり、繰り返しの清掃作業における清浄度の管理が重要となることから、清掃用具による模擬作業を実施し、繰り返し作業の限界をATP値、一般生菌数を使って検証した。用具管理実験では、水または洗剤での洗浄後、長時間経過しても清浄な状態が保たれているか検証したが、机上面においてはマイクロクロスが管理効率が最も良かったのに対し。タオルでは洗剤洗浄ではATP、一般生菌数ともに減少がみられたが、水では効果がなかった。床面においては3種のモップ(房モップ、フラットモップ、エンドレスモップ)で検証したが、換気がなされているところでは水洗浄でも24時間経過後でATP、一般生菌数は大幅減少、換気がないところでは特に水洗浄ではATP、一般生菌数は大幅に増加してしまった。換気がなされていることが重要で、洗浄方法はあまり関係しないことが確かめることができた。より高い清浄度を求められる病院などでは清掃用具の管理状態においても今後検討する必要がある。